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IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その7)。「アジアは米国支配のフロンティア後退を目撃」! 台湾紛争ウォーゲームで米軍「大きく有利」な作戦次元皆無に! 2022.2.11

(仮訳、文・IWJ編集部 文責・岩上安身)

 本記事は、「IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!」の第7弾で、「アリソン・レポート」「Military(軍事)」篇の「ウォーゲーム:完璧な記録」の章の仮訳を掲載する。なお、第1弾~第6弾は本記事末尾でご案内する。

 米ハーバード大学ケネディ行政大学院(ケネディスクール)のグレアム・アリソン氏が中心となって作成し、2021年12月7日に発表されたレポート「The Great Rivalry: China vs. the U.S. in the 21st Century(偉大なるライバル 21世紀の中国vs.アメリカ)」(以後、『アリソン・レポート』)は、米国が、中国との対比で自らの技術と軍事を冷静に自己評価した重要なレポートである。

 米国が中国の技術水準と軍事水準をどう見ているのか、また、今後、米中覇権競争が技術と軍事という中心的な領域でどう競いあうのかを見極めるための必読文献の一つだ。

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▲『アリソン・レポート』を作成したケネディ・スクール元学長のグレアム・アリソン氏(Wikipedia、Mass Communication Specialist 2nd Class Zach Allan, U.S. Navy

 この「ウォーゲーム:完璧な記録」の章では、米国のランド研究所が行った、台湾紛争と南沙諸島紛争に関する米中の能力を比較した1996年から2017年のウォーゲームの報告をもとに、米軍から中国軍に軍事バランスの優勢が移っていく様を描いている。

 そこでは、米政府の元高官や戦略家たちの「米軍はこてんぱんにやられる」「中国軍よ、お手柔らかに」等の生々しい声を引用。「アジアは米国支配のフロンティアが徐々に後退していくのを目撃することになるだろう」との結論に至るのである。

 もちろん、米軍が去ったあとの日本はどこへ逃げることもできない。米軍とともに中国と戦えば「無条件降伏」か、「一億総玉砕」しか、選択肢は残されないだろう。

 戦争は、始めるときにはその終わり方まで、想定していなくてはならない。戦争の結末が見えているならば、戦争の開始について再考すべきである。

 結論は明らかである。日本、すなわち自衛隊は、米軍とともに中国と戦ってはならない。戦わずして、残存する道を選択すべきである。

 詳しくは記事本文を御覧いただきたい!

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▲台湾紛争のウォーゲームの舞台、台湾海峡。中華人民共和国福建省と中華民国(台湾)を隔て、最も狭い海峡北部で幅は約130km。(Wikipedia、“The following maps were produced by the U.S. Central Intelligence Agency, unless otherwise indicated”.)

米国が残した「完璧な記録」それは米国が「ほぼ全ての回で負けたという記録」!

 本記事では、全52ページの「Tech(技術)」と、全40ページの「Military(軍事)」の2部構成からなる『アリソン・レポート』の「Military(軍事)」篇の「ウォーゲーム:完璧な記録」の1章分を全篇仮訳してご紹介する。

※この記事はIWJウェブサイトにも掲載(https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501996)しています。
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